ロベコが初めて新興国市場(ペルー)に投資したのは、創設のわずか1年後、1930年のことでした。以降、新興国市場は常に進化を続ける均一でない資産クラスであるとの見方を貫いてきました。各国間の違いはアルファの重要な源泉であり、リスクと投資機会の違いを捉えるために、アクティブな国別配分フレームワークを活用しています。
ロベコのアプローチ
規律ある運用プロセスにより、新興国市場に内在するバイアスに起因する非効率性を捉えることが可能となっています。一般に市場では、質の高い成長という認識が過大評価されています。ロベコのファンダメンタルズに基づく銘柄選択分析では、収益見通しが市場で過小評価されている割安な企業にフォーカスします。過信や群衆行動といった市場参加者の行動バイアスを捉えるツールとして、定量モデルを活用しています。
新興国市場はことあるごとに、個人投資家の動きや短期的な市場のノイズの影響を強く受けます。ロベコ独自のモデルは、長期投資の視点に基づいて市場を構造的に牽引する原動力を明らかにし、そのような非効率性から恩恵を享受するように設計されています。
トップダウンの国別分析とボトムアップの銘柄選択の両方のプロセスに、ESG分析を統合しています。新興国市場には、透明性の低さ、ガバナンス基準の低さ、人権問題、製品の安全基準の欠如がしばしば伴いますが、ESG分析によって財務関連以外のリスクや機会を特定し、豊富な情報を反映した投資判断を行うことが可能になります。
運用チーム
当戦略は、専任の新興国市場スペシャリストが運用します。各スペシャリストは特定の国を担当しています。ロベコの新興国市場チームではコンセンサス・アプローチに従い、メンバー全員が協働で投資判断を行います。チーム責任者は1994年のチーム創設時から所属し、新興国株式資産クラスで最長のキャリアを持ちます。新興国市場チームは、60名以上の投資プロフェッショナルから構成されるロベコのグローバル・ファンダメンタル株式グループに組み込まれ、香港と上海を拠点とする中国とアジア太平洋のスペシャリストとも緊密に連携しています。
戦略のサブ分類
エマージング・マーケット株式戦略では、80~90銘柄程度の株式に分散投資を行い、アクティブ・シェア70%以上を目標としています。銘柄数を35~50銘柄、アクティブ・シェアを80%以上とした、集中投資型のポートフォリオも提供可能です。
関連する戦略
中国、インド、アフリカの株式に投資する、地域特化型ポートフォリオも運用しています。
クオンツ・エマージング・マーケット株式戦略
サステナビリティ
この戦略は、とりわけ環境および社会的特性を推進し、除外スクリーニング、ESG統合、ESGリスク・モニタリング、アクティブオーナーシップなどを取り入れています。EUサステナブル・ファイナンス開示規則(SFDR)の第8条ファンドに分類されています。
また、運用プロセスにESG要因を統合して、財務上重要なESG要因が企業の競争力や価値の源泉に与える影響を分析しています。これにより、企業の長期的なリスクや機会を理解する能力が強化されると考えます。ESG関連のリスクや投資機会が大きい場合には、ESG分析が適正株価やポートフォリオ配分の判断に影響します。当戦略はESGを統合し、除外方針を適用しているほか、企業のサステナビリティ特性の改善を目標とする、気候変動などの特定のテーマにフォーカスした議決権行使やエンゲージメント活動も重視しています。
マクロ経済のファンダメンタルズ分析では、新興国の経済的、政治的、社会的な強みの比較が主要部分を構成しています。対象国の透明性、政治の安定性、基本的な民主主義の原則の進展、株主権利の保護などが、評価の対象になります。ESG要因の分析の結果、個別銘柄のバリュエーション分析においてカントリー・リスク・プレミアムが生じる可能性があります。
特性
コア・ソリューション
長期的なポートフォリオの中核となる投資です。
ハイ・コンビクション
確信度が最も高い銘柄を反映した集中投資型ポートフォリオです。
豊かな伝統
数十年にわたりロベコの専門性の中核として根付いています。
バリュー・ティルト
ファンダメンタルズ見合いで株価が魅力的な銘柄に投資します。