2015年に国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)は、現在と未来の人や地球の平和と繁栄のための、共通の青写真を提供するものです。投資家と社会全体の目標を一致させるための最適な手法といえるでしょう。目標が細分化されているため、各サステナビリティ課題が投資判断にどのように関連するのかを明確にし、資金がどのように貢献するかを具体的に説明する際に有効です。
ロベコのアプローチ
ロベコは、SDGsに的を絞った独自の投資フレームワークを他に先駆けて正式に開発しました。このフレームワークは、SDGsに対する貢献に基づいて企業を体系的に評価するための頑強なツールです。SDGs全体に対する企業の総合的な実績は、SDGスコアに集約されます。プラスのインパクトを追求しマイナスのインパクトを回避するポートフォリオを構築し、経済、社会、自然環境の持続可能な発展を推進するために、SDGスコアは利用されます。
個々のSDGsに対し、企業がどの程度プラスもしくはマイナスのインパクトを与えているのかを評価するため、3段階フレームワークを活用します:
ステップ 1: 製品
企業が何を製造しているのか?
プラスの貢献例: 医薬品、水、ヘルスケア
マイナスの貢献例: シェールガス、ファーストフード、賭博
ステップ 2: プロシージャー
企業がどのように生産しているのか?
ガバナンス要因
問題行動のパターン
SDGsへのインパクトが最大となる企業を見極める
ステップ 3: 論争となる問題
既知の問題があるか?
論争となる問題の例: (原油などの)流出事故、贈収賄や不正、不適正販売
SDGsに対する貢献(ポジティブ、中立、ネガティブ)と貢献度合い(高、中、低)に応じて、全ての企業にSDGスコアが付与されます。例えば、SDGsに大きなプラスのインパクトを与える企業には「+3」が、小さなプラスのインパクトを与える企業には「+1」が付与されます。
ロベコのSDG投資戦略ではこのフレームワークを活用して、SDGsにプラスに貢献する企業から構成される投資ユニバースを決定します。セクターや国の分散を図るために、SDGスコアが中立である企業がポートフォリオに組み入れられることもあります。
ロベコのSDGフレームワークのスコアリング・システムは、リサーチの先駆者としての伝統に立脚するものであり、数十年間にわたりサステナブル投資を主導してきた取り組みをさらに発展させるものです。SDGスコアは、マクロ経済見通し、ファンダメンタル分析、サステナビリティ・リサーチ、継続的なリスク管理と同様に、運用チームがダウンサイド・リスクを削減し、投資ポートフォリオにおいて最も有望な株式や債券を選択する際に効果を発揮します。各SDGポートフォリオについて、総合SDGスコア(インデックス対比)と17のSDGsそれぞれに対する個別スコアを報告します。
運用チーム
SDGフレームワークは、サステナブル投資共同委員会(SIセンター)が品質を管理します。SIセンターには、専任のSDGストラテジスト、SDG委員会、サステナブル投資リサーチ・チームが所属しています。また、ESGデータ・サイエンティストや、SDGsや幅広い財務上重要なESG課題について企業や政府とのエンゲージメントに取り組むアクティブオーナーシップ・チームも、SIセンターの構成メンバーです。サステナビリティ専門家は、200名以上の投資プロフェッショナルと緊密に連携して、投資ポートフォリオへのサステナビリティ統合に取り組んでいます。
Jan Anton van Zanten
SDGストラテジスト
“
気候対応行動がもたらす機会を捉え、全ての人にとって豊かで安定した未来を迎えるための基礎を築きましょう
戦略のサブ分類
ロベコは、株式と債券のSDG投資戦略を提供するほか、インデックスも提供しています。
サステナビリティ
当戦略はサステナブル投資を目指すものです。サステナブル投資を目標に掲げつつ、エネルギー、モビリティ、国連持続可能な開発目標(SDGs)、気候変動などのテーマに焦点を当てています。また、より厳格な投資除外リストを適用します。EUサステナブルファイナンス開示規則(SFDR)の第9条ファンドに分類されています。
特性
SDGs
SDGsに定量化可能な形で貢献する投資です。
サステナビリティのインパクト
社会と環境に好影響をもたらすことを目指す投資です。
リサーチ主導
テーマへの本質的な理解が、設定時よりDNAに刻み込まれています。
豊かな伝統
数十年にわたりロベコの専門性の中核として根付いています。